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クライアントの課題: コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社は、データセンターのコスト削減と信頼性向上を早期に実現すると同時に、高安定性とレジリエンスを確保してビジネスの成長を促進したいと考えていました。ソリューション: キャップジェミニ、マイクロソフト、NetAppとの提携を通じて同社は、通常業務に影響を及ぼすことなく短期間に、既存のSAPデータベースをAzureクラウドプラットフォームへ移行しました。成果:
世界有数の企業にあってなお成功するためには、イノベーションと適応性が不可欠です。コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社(以下、CCBJI)は、世界有数の規模を誇るコカ・コーラ製品のボトラーであり、親会社の日本国内事業の90%の販売量を担っています。約70万台の自動販売機、34万台の販売店、17の工場、1万1000台のトラックを運営し、お馴染みの人気飲料を1億2500万人の人々に届けています。こうした規模の大きさは素晴らしい成果である一方で、組織に大きな課題をもたらしていました。
こうした類の広範な業務ではデータへの要求が非常に大きく、CCBJIは2500 テラバイト超の巨大な旧式のSAPデータセンター環境を運用していました。しかし新しいケイパビリティが求められており、それを実現するためにはデータ管理のアプローチを変える必要がありました。ダウンタイムを低減し、バックアップとディザスタリカバリ・プロセスを改善し、コストを削減し、BI・AIの導入といったさらなるイノベーションを実現にするためには、新しいデータプラットフォームが必要でした。将来的な目標を検討した結果、クラウドへの移行が最善だという結論に至りました。
「必要な時に、必要な場所で、必要な製品をお客様にお届けするために、当社はビジネスにデータを活用しています。製品開発や持続可能性に敢然と取り組むためには、データが安定しておりタイムリーに入手できることが極めて重要なのです」 CCBJI 執行役員 最高CBM 兼 最高サスティナビリティー責任者 荷堂 真紀氏
「必要な時に、必要な場所で、必要な製品をお客様にお届けするために、当社はビジネスにデータを活用しています。製品開発や持続可能性に敢然と取り組むためには、データが安定しておりタイムリーに入手できることが極めて重要なのです」
このようなプロジェクトでは膨大な量のデータを移行することになりますが、その過程でビジネスに影響を及ぼすようなことがあってはなりません。加えてCCBJIは6か月以内に移行を完遂し、課題を適切に解決すると決めていました。この重大なプロジェクトを成功させるためには、広範な専門知識が必要です。同社はキャップジェミニをパートナーに選定し、旧来のデータセンターから「Microsoft Azure」のプラットフォームへの包括的なデータ移行を実現することにしました。
キャップジェミニは、タイトなスケジュールに応えて迅速に「クイックレスポンスチーム」を組み、チームは数週間以内に日本に到着しました。この専門家グループは、CCBJIの関係者、マイクロソフト、NetApp チームと調整を図り、通常業務と並行して移行作業を行う計画を策定しました。
連合チームは協働をスタートし、先ず、既存のSAPデータシステムとプロセスの見直し、そして移行目的の確認に照準を絞ったワークショップを複数回開催しました。さらに通常業務に支障を来すことなくスピーディーに移行する際に生じる課題を具体的に精査しました。
検討の結果を踏まえて、連合チームは「Microsoft Azure」のテクノロジーと「Azure NetApp Files」を使って114のビジネスクリティカルなアプリケーションをクラウドシステムに移行する計画に相互に合意しました。
4社の専門家は一致協力して取り組み、CCBJIが設定したスケジュールを達成するために必要なペースでプロジェクトを進行しました。こうしてチームは、ストレージインフラストラクチャと高品質なパフォーマンスを実現するソリューションを実現したのです。このソリューションにより、CCBJIはデータからより優れたインサイトを得て、新たなイノベーションを追求できるようになります。
「キャップジェミニ、マイクロソフト、NetAppは各社が、それぞれに異なる独自のビジョン、ケイパビリティ、実績に基づいたバリュープロポジションを提供してくれました。そのおかげで当社は、今後3~5年にわたってITエンタプライズ全体を運用する上で必要な柔軟性と高パフォーマンスを手に入れることができました」 CCBJI チーフインフォメーションオフィサー Harsh Kachhwaha氏
「キャップジェミニ、マイクロソフト、NetAppは各社が、それぞれに異なる独自のビジョン、ケイパビリティ、実績に基づいたバリュープロポジションを提供してくれました。そのおかげで当社は、今後3~5年にわたってITエンタプライズ全体を運用する上で必要な柔軟性と高パフォーマンスを手に入れることができました」
迅速かつ密度の濃いプロジェクトを経て、CCBJI、キャップジェミニ、マイクロソフト、NetAppは、円滑に移行を完遂。5か月足らずでSAPデータランドスケープからAzureクラウドプラットフォームへの移行を実現したのです。将来を見据えたこのソリューションにより、作業スピードとアプリケーションのレスポンスタイムが30%向上し、データのバックアップに要する時間が50%短縮されました。さらに大規模な障害や自然災害発生時にも重要なデータを確実に保存できる、多層的なバックアップ体制が整いました。
2500テラバイト超のデータ移行に成功し、250台のサーバーと仮想マシンが追加されたことで、未来への備えも強化されました。AzureプラットフォームはBI・AIソリューションの実装をサポートしており、移行によって既に飛躍的に向上したCCBJIのサービス品質とスピードをさらに向上するノベーションにも対応できます。将来的に追加措置をとる場合にも、安定的なテクノロジーと高信頼なデーターベースを利用することができます。
所有コストが削減され、より迅速にサービスを提供できるようになったいま、CCBJIにはこれまで以上に必要な時に、必要な場所で、必要な製品をお客様に届ける体制が整っています。
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