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Client story

Maxeda、Google Cloud と SAP を活用して顧客体験を革新

クライアント: Maxeda DIY Group
地域:オランダ
業界:消費財

DIY・ホームセンター事業を展開する大手小売企業は、キャップジェミニと協業し、複数のビジネスモデルをシームレスに統合して業務効率を最適化。将来の変化にも対応可能な柔軟なIT基盤を構築しました。

クライアントの課題:Maxeda DIY Group(以下、Maxeda)は、顧客と製品を包括的に把握し、より優れたオムニチャネル体験を提供することを目指していました。その実現に向けて、柔軟性と安定性を兼ね備えた新たなデータ基盤への移行を進めており、あわせてデータ分析の精度とスピードの向上も、重要な課題としていました。

ソリューション:キャップジェミニの協力のもと、MaxedaはGoogle Cloudへの移行実施し、ITコストの最適化を図るとともに、SAPのデータおよびアナリティクス製品群と高い親和性を持つSAP S/4HANAへのアップグレードを行いました。

成果:

  • コスト効率の向上
  • 複数の業務プロセスにおけるパフォーマンスの最適化
  • 分析機能の強化
  • より高度でパーソナライズされた顧客体験の実現

Maxeda DIY Groupは、ベネルクス地域最大のDIY・ホームセンター小売業者です。オランダではPraxis、ベルギーとルクセンブルクではBricoおよびBricoPlanitをチェーン展開しています。

近年のテクノロジーの進化により、小売業界における顧客の期待は大きく変化しています。こうした変化に対応するため、多くの企業が顧客体験の刷新に取り組んでおり、データに基づいた、より関連性の高いパーソナライズドサービスの提供が求められています。

Maxedaは、変化の激しい市場環境の中で競争力を維持するため、デジタルトランスフォーメーションのさらなる加速に取り組み、企業としての俊敏性とスケーラビリティの向上を目指してきました。顧客ニーズへの対応力の強化も、その重要な目的の一つです。こうしたビジネスのビジョンを実現するには、SAP S/4HANAを安定かつ柔軟に運用できる環境が不可欠であり、既存のシステムや業務プロセスと効率的に連携できる基盤の構築が求められていました。

業務プロセスとビジネスモデルをスムーズに連携させるための移行

Maxedaは、これまでに構築してきた信頼関係と、小売業における豊富な実績を持つパートナーを求め、キャップジェミニとの協業を選択しました。両社は連携し、Maxedaのニーズに最適化されたエンドツーエンドのソリューションを構築しました。

MaxedaのグループCIOであるErik Cuypers氏は、次のように述べています:「キャップジェミニとの関係は、単なる取引にとどまるものではありません。お互いの目標を理解し、共有しながら、成功に向けて協力し合うパートナーシップです。今回の取り組みにおいても、キャップジェミニは自社の技術的専門性に加え、当社のシステム環境やニーズへの深い理解をもとに、パブリッククラウドへの移行を積極的に提案してくれました。これにより、コスト削減だけでなく、将来のあらゆる変化にも柔軟に対応できる体制を整えることができました。」

Maxedaの将来ビジョンを実現するため、両社は「俊敏性」「安定性」「アップグレードの容易さ」「将来への対応力」を兼ね備えた環境の構築に合意しました。さらに、MaxedaとキャップジェミニはGoogleとも連携し、この新たな環境がもたらすメリットを最大限に引き出す体制を整えました。

プロジェクト初期の段階で、MaxedaとキャップジェミニはGoogle Cloudチームと協議を重ね、プロジェクトの要件に最適化されたソリューションの設計に取り組みました。

まず、3社が緊密に連携することで、MaxedaのインフラをGoogle Cloudへ移行するプロセスが円滑に進められました。専任のプロジェクトチームが立ち上げ当初から稼働開始まで一貫して全体を管理し、スムーズな移行を実現しました。

Google Cloudがもたらす柔軟性と効率性

コスト削減にとどまらず、今回のソリューションにより、Maxedaはデータ分析へのアクセスも大幅に拡充されました。S/4HANAへのアップグレードにより、SAPのデータおよびアナリティクス製品群とのシームレスな統合が実現しています。

キャップジェミニ・オランダの消費財・小売・流通部門(CPRD)マーケットユニットリーダーであるTheo Van Roekelは、次のように述べています:「今後を見据えると、自社でデータセンターを運用するよりも、パブリッククラウドを活用する方がはるかに有効です。実際、今回の取り組みでも、すでにパフォーマンスの大幅な向上が見られています。Google Cloudは、繁忙期など一時的な需要の増加や、予期せぬマクロ環境の変化にも柔軟に対応できるスケーラビリティを提供してくれます。何よりも重要なのは、製品やシステムが急速に進化する不確実な時代において、このインフラがそうした変化にしっかり対応できるという点です。」

将来を見据えたエコシステムの最適化と強化

プロジェクト完了時には、Maxedaは俊敏性・安定性・将来性を兼ね備えた最新のインフラ環境を手に入れました。この基盤により、今後の技術革新にも柔軟に対応できるアップグレード体制が整いました。構築されたソリューションは、業務プロセスとビジネスモデルをシームレスに統合し、顧客と製品に関する包括的な視点を提供します。これにより、Maxedaは顧客中心のアプローチをさらに強化し、サービスや製品に対するニーズをより深く理解できるようになりました。その結果、オムニチャネルでの顧客体験の提供において、より優れたポジションを確立しています。

このソリューションの効果を最大限に引き出すために、Maxedaとキャップジェミニは、今後5年間にわたるデータアーキテクチャのロードマップとシステム全体の開発計画を策定しました。 この取り組みにより、Maxedaのエコシステムはさらに強化され、市場をリードし続けるための競争優位性が確保されます。