HNWI人口・資産総額で
北米が1位を維持: World Wealth Report 2022

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ヨーロッパの景気回復とアジア太平洋地域の成長鈍化により、増加率ではヨーロッパがアジア太平洋地域を抜いて2位に。世界のHNWIの70%がデジタル資産・通貨に投資

【2022年6月14日、パリ発】 – キャップジェミニが本日発行したWorld Wealth Report (WWR)は、2021年に世界のHNWI(富裕層)人口は7.8%増、その資産は株式市場を背景とする景気回復により8%増加したことを明らかにしています。北米は引き続き成長軌道を維持し、HNWI人口・資産の増加率はそれぞれ過去最高の13.2%と13.8%増を示しました。全体的な増加率を見ると、過去10年間HNWI伸長の中心にあったAPACは、2021年にはHNWI人口(4.2%)、資産(5.4%)ともに伸びが鈍化し、3位に後退しました。キャップジェミニのWorld Wealth Report 2022は、過去1年間の世界の富の動向を検証し、HNWI人口の傾向とその影響を検証しています。

2021年の市場別HNWI人口は、米国、日本、ドイツ、中国がそれぞれ上位1位から4位を維持し、これら4カ国で世界のHNWI人口の63.6%を占めており、2020年比で0.7%増加しています。U-HNWI(3,000万ドル超の資産を持つ超富裕層)が世界の富裕層の資産と人口の成長をリードし、成長率はそれぞれ9.6%と8.1%増となりました。Millionaires Next Door(「となりのミリオネア」・保有資産:100万~500万ドル)の市場別HNWI人口(7.7%)と資産(7.8%)は最も低い成長率ながらも、どちらも加速しています。逆に、中間層ミリオネア(保有資産:500万~3,000万ドル)の人口と資産はそれぞれ8.5%と8.4%増加しました。本レポートはさらに、投資家の情報へのアクセス向上と資産クラスの民主化により、富裕層間の成長格差は縮小しており、より公平な競争の場になっていることを示しています。

新興の顧客セグメントを取り込むために、企業はエンゲージメント戦略を見直す必要がある

HNWIの人口統計は進化し続けており、ウェルスマネジメントサービスを求める女性、LGBTQ+、ミレニアル世代、およびZ世代がますます増加しています。これらの新興顧客セグメントは、各自独自の価値観、嗜好、および要求を持っていますが、多くのウェルスマネジメント会社は現時点ではそれを提供する準備ができていません。その結果、こうしたHNWIの多くは、より適応力のある競合他社や小規模なファミリーオフィスに移行しています。以下に例を示します。

  • 全富裕層の女性が、今後2世代にわたって世界の富の70%を相続することになります。これらの女性たちは、手数料の透明性やデータセキュリティだけでなく、富を増やす方法についての教育も提供してくれる企業を求めています。
  • 同様に、ミレニアル世代のHNWIの39%は、透明性の欠如を理由にこの1年の間にプロバイダーを切り替えたことがあります。この世代は、より多くのデジタル取引、教育、および利便性を望んでおり、高い頻度で新しいウェルスマネージャーを求めています。
  • ハイテクブームとベンチャーキャピタルの支援を受けたユニコーン企業の急増が、テックウェルスHNWIというユニークなグループを生み出しました。多人数のこのアフルエント層はウェルスマネジメント会社に大きな可能性をもたらしますが、この見込み客に積極的にアプローチしていると回答した企業はわずか27%でした。

HNWIの新しい波がもたらすユニークな顧客ニーズに対応するために、ウェルスマネージャーはビジネス戦略を調整する必要があります。レポートでは、ウェルスマネジメント会社は、ほぼ未開拓なこの顧客セグメントをアンロックするために、エコシステムのコラボレーション、包括的なデジタルソリューション、多様性に富んだ人材採用などのアプローチを通じて、利便性の向上、パーソナライズされた体験の提供および信頼の構築に注力する必要があると指摘しています。

ウェルスマネジメント会社はデータドリブンな機能を採用する必要がある

ウェルスマネジメントセクターでは、サステナブル投資(SI)から普及が加速しているデジタル資産まで、投資オプションの多様化が進んでいます。ESGの必要性が高まる中、ウェルスマネジメント会社は、HNWIに対する教育的支援と広範な商品選択を、戦略の重要な柱とすることを目指す必要があります。本レポートによると、世界全体でHNWIの55%が、ESGに好影響を及ぼす活動に投資することが重要であると述べており、64%がファンドの社会的影響を知るためにESGスコアの提示を求めています。反面、ウェルスマネージャーの40%がESGの影響を明確に示すことは難しいと感じています。

キャップジェミニの金融サービス戦略ビジネスユニット、リテールバンキング・ウェルスマネージメント、グローバルインダストリーヘッドのNilesh Vaidyaは次のように述べています。「サステナブル投資やデジタル資産などの新しい投資手段の出現は、ウェルスマネジメント業界に重大な影響を及ぼしています。顧客を維持するためにウェルスマネジメント会社は、優先してこの傾向に関する教育を適宜提供する必要があります。さらに、デジタル資産の新時代を迎えウェルスマネジメント会社は、エコシステムパートナーシップを活用して、顧客への多様なデジタルポートフォリオの提供を優先する必要があります」

優れた体験を提供するために最高顧客責任者の役職を新設

顧客との親密な関係性を築き、顧客をウェルスマネジメントプロセスの中心に据えることを目的として、最高顧客責任者(CCO)の役職を新設するウェルスマネジメント会社が増えています。組織全体でデータとデジタルの相互メリットを調整し、進化する複雑な顧客ニーズを満たしてロイヤリティを向上する役割を担います。

本レポートによるとウェルスマネージャーは、オートメーションならびにデータドリブンな課題解決を優先することで、ハイパーパーソナライズな顧客体験を提供し、新時代の顧客の期待に応えることができます。また、CCOは、包括的なエコシステムの構築に不可欠な役割を果たすと同時に、実用的なデータ分析を通じてアドバイザーとしての能力を高めていきます。そうした中で、ウェルスマネジメント会社は、顧客のあらゆるニーズに対応できる便利なワンストップショップアプローチの採用に取り組み、そうすることでユニークなライフスタイルや嗜好に適応できるようになり、最終的にビジネスの成長を促進できるようになります。

調査手法

World Wealth Report 2022は、世界の国民総所得の98%かつ世界の株式市場時価総額の99%を占める、71市場を網羅しています。キャップジェミニは2022 Global HNW Insights Surveyで、北米・ラテンアメリカ・ヨーロッパ・アジア太平洋地域の主要24富裕層市場で、2,973名のHNWIを対象に調査を実施しました。10市場で70名超のウェルスマネジメント幹部(純粋なウェルスマネジメント会社、ユニバーサルバンク、独立系ブローカー/ディーラー、およびファミリーオフィスの代表者を含む)にインタビューならびにアンケートを行い、新しい富裕層セグメントであるテックウェルス、市場トレンド、CMOの役割、および将来の戦略について調査しました。2022 Wealth Manager Surveyでは、7市場を対象にウェルスマネージャーから350超の回答を得ており、自社のウェルスマネジメント戦略の優先順位および自社が提供するサポートへの満足度について、意見調査の結果が紹介されています。

キャップジェミニについて

キャップジェミニは、テクノロジーの力を活用して企業ビジネスの変革・推進を支援するパートナーシップにおけるグローバルリーダーです。キャップジェミニ・グループは、テクノロジーを通して人々が持つエネルギーを解き放つことで、包摂的で持続可能な未来を目指し、日々まい進しています。私たちは、世界約50ケ国の34万人に及ぶチームメンバーから成る、極めて多様的で責任感の強い組織です。キャップジェミニは、55年にわたって積み上げてきた経験と実績そして豊かな専門知識を活かし、クラウド、データ、AI、コネクティビティ、ソフトウェア、デジタルエンジニアリング、プラットフォームなど、急速に進化するイノベーティブなテクノロジーを原動力として、戦略から設計、オペレーションに至るまで、お客様の幅広いビジネスニーズすべてに対応して、お客様から厚い信頼をいただいています。グループ全体の2021年度の売上は、180億ユーロです。
Get the Future You Want – 望む未来を手に入れよう | www.capgemini.com

【本件に関するお問い合わせ先】
キャップジェミニ株式会社
マーケティング&コミュニケーションズ
marketingjapan.jp@capgemini.com

Press Release

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